現在「トコジラミ(ベッドバグ、南京虫)」の検索ボリュームが激増しています。
本記事は、全国のホテルや旅館などの宿泊施設業に携わる皆様にとって、トコジラミ対策、集客(マーケティング)、トラブル回避の予防策などの観点から少しでもお役に立ちたいという想いから、宿泊施設業の皆様に知っておいてほしいことをウェブマーケティングの観点からお届けするものです。
これはGoogle検索におけるサジェストキーワードと呼ばれるもので、ざっくりいうとニーズが高いキーワード候補を自動表示するというものです。
「トコジラミ」のキーワードに限らず、このサジェスト表示の内容はGoogleとYahooで概ね同じ結果になります。
ちなみに、サジェストが表示されている場合、自分で検索窓に入力するよりそれをクリックすればいいだけでラクなので、サジェストのクリック率は非常に高いです。
「トコジラミ」と検索窓に入力した際「駆除」「刺された跡 画像」「が嫌う匂い」などさまざまなサジェストが表示されますが、今回はその中でも↓こちらの「トコジラミ ホテル」を例に解説していきます。
それでは、このトコジラミのサジェスト「トコジラミ ホテル」をクリックしてみましょう。
「トコジラミ ホテル」のサジェストをクリックした先は、目立つ感じで「関連する質問」が表示されます。
- トコジラミがホテルに発生したら返金されますか?
- トコジラミを持ち帰らないためにはどうしたらいいですか?
- トコジラミをホテルで見つけたらどうすればいいですか?
- トコジラミがホテルにいるかどうかチェックする方法は?
この「関連する質問」の内容をみると、ホテルや旅館等の宿泊施設側ではなく、客側の視点ということがわかります。
そして、それをこの「関連する質問」に表示させているということは、客側視点のほうがニーズが高いことがわかっているからということになります。
宿泊施設側からみれば、このようなニーズが高まっているということはやはり無視はできずに、そういうことを気にされている客が一定数いることを想定してトコジラミの対策や予防、客への気配りをする必要があります。
もちろん、宿泊施設業に携わる皆様はプロなので、日頃からそのあたりは重点的に気を配っているかと思いますが、客視点でそれがウェブでどのように話題になっているかまで詳しく知る担当者様は多くないかと思います。
ここまで「トコジラミ」のサジェスト、そして、そのサジェストをクリックしたあとに表示される画面をご覧いただきましたが、それでは、さらにここから「トコジラミ ホテル」のサジェストを見てみましょう。
そこに表示されるサジェストは「トコジラミ ホテル 口コミ」「トコジラミホテル アプリ」「トコジラミ ホテル 賠償」「トコジラミ 持ち帰らない 方法」「トコジラミ ホテル クレーム」などなど。
宿泊施設側からすれば、どれも警戒が必要な強めの言葉ばかりが並びます。
このときの「口コミ」サジェストはニーズが非常に高いです。
それでは引き続き「トコジラミ ホテル」のサジェストである「トコジラミ ホテル 口コミ」をクリックしてみましょう。
「トコジラミ」の入力から2クリックで「トコジラミ ホテル 口コミ」までたどり着いてしまいます。
3語の直接入力はほとんどの場合されませんが、サジェスト機能を利用した3語の検索結果までは1語の入力+たったの2クリックなので到達率はグッと高くなります。
そこには「特定の宿泊施設+トコジラミや南京虫がいます」という趣旨の口コミが無数に表示されます。
これはトリップアドバイザーや楽天トラベルなどの宿泊予約サイト内で投稿された口コミや評判が検索エンジンによって記録され、検索結果に表示されているという仕組みです。
宿泊施設側のウェブマーケティング観点からいえば、これは非常に怖いことです。
しかも、もっと怖いのはトコジラミや南京虫、ベッドバグが話題になればなるほど、これらのページの露出は高まるということです。これは「見る人が増えれば閲覧数が増える」という話しではなく、「話題になればなるほど検索エンジン側がそこにたどり着きやすい動線をつくる」という意味です。
というのは、検索エンジン側で、ニーズが高いコンテンツと思われるものを最短でユーザーに表示するという考えがあるからです。
多くの方がご存知のとおり、「トコジラミ」以外にも「南京虫」「ベッドバグ」という言葉がありますので「トコジラミ ホテル」で検索する人もいれば「南京虫 ホテル」「ベッドバグ ホテル」で検索する人もいるわけで、検索エンジンはその後のサジェストで(意味が同じのため)「トコジラミ」のサジェストとほぼ同じ結果を返します。
つまり、入り口は「トコジラミ ホテル」だけではなく「南京虫 ホテル」「ベッドバグ ホテル」のパターンもあるということです。
このような検索エンジンの動線に貴施設が入ってきてしまうと集客はかなり苦戦を強いられます。ときにマーケティング的な致命傷を負うケースもあるため絶対的に回避したいところです。
これは大げさに言っているわけではなく、一度でもこの負のサジェストの流れにのってしまうと、正直そこから持ち直すのは非常に難しいです。ですので、ホテル・旅館等、宿泊施設業の皆様には絶対的にこれを回避していただければと思います。
では、どうですればいいのか。
それはトコジラミを発生させない予防策を徹底すること。または発生後に速やかに駆除し、その後、予防策を徹底すること。ということになり、いずれにしても「予防策」は必須です。
トコジラミ問題に限らず、何事も「予防」にコストをかけるのは簡単なことではないかもしれません。
しかし、事後の「対策」より事前の「予防」に取り組んでおくことが、この恐怖のサジェストに貴施設が表示されてしまうリスクを大幅に低減します。
その予防策やトコジラミ発見後の対策などについては↓こちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。