主婦の悩みの種「ゾンビ臭」〜その撃退方法は?

主婦の悩みの種「ゾンビ臭」〜その撃退方法は?

あなたは「ゾンビ臭」をご存知ですか?聞いただけで顔をそむけたくなるような異臭・悪臭を想像させるネーミングですが、おそらく誰もが一度は経験したことがあるであろう、洗濯しても蘇るニオイのことをいいます(強烈なにおい戻り)。それはまさに、倒してもしつこく何度も蘇るゾンビのよう。ここでは、ゾンビ臭とは何か、またその原因や撃退法・予防方法についてご紹介します。

洗濯しても蘇るゾンビ臭ってなに?

まず最初に、ゾンビ臭の正体を暴いてみましょう。

ゾンビ臭って何?

ゾンビ臭って何?
ゾンビ臭って何?

ゾンビ臭とは、「部屋干し臭」「干し忘れ臭」「戻り生乾き臭」という、3つの洗濯物の臭いをまとめた名称で、ライオンが定義しました。
洗濯物を室内で干したときに発生する、ぞうきんの生乾きのような「部屋干し臭」、せっかく洗濯したのに干し忘れることでうまれる「干し忘れ臭」、汗をかいたときに着衣から臭う「戻り生乾き臭」などは、経験したことがありますよね?どのニオイも洗濯しても復活するので、多くの主婦の悩みの種となっています。

ワーママの97.9%がゾンビ臭を経験

ワーママの97.9%がゾンビ臭を経験
出典:ライオン 衣類の敵「ゾンビ臭を撃退」

600人のフルタイムで働くワーママに聞いたライオンのアンケートによると、洗濯後の衣類にイヤな臭いを感じた563人のうち、97.9%がゾンビ臭の経験者であることがわかりました。中でも最も多かったのが「部屋干し臭」で、95.6%の人が経験ありと回答。以下、「干し忘れ臭」が84.0%、「戻り生乾き臭」が75.8%と続き、いずれも大多数の人が経験しています。

ゾンビ臭の原因は?

ゾンビ臭の原因は?

ゾンビ臭の元凶は、衣類に付着しているニオイ菌と汚れ残りといわれています。ニオイ菌は、「グラム陽性菌」と「グラム陰性菌」の2種類があり、これらの菌が、温度や湿気、エサとなる汚れなどの繁殖条件が揃うことで一気に増殖します。洗濯によって表面上のニオイは落ちるものの、完全に取り除くことができずに、時間が経つにつれて、湿った環境や汗などによりニオイが蘇ってきます。

恐怖!ゾンビ臭の伝染力

恐怖!ゾンビ臭の伝染力

ゾンビ臭の原因となるニオイ菌は、温度や湿気、汚れで増殖するため、なかなか取り除きづらいといわれています。また、その「伝染力」も強く、同じくライオンが行った実験によると、個別に水洗い・脱水した新品のタオルとゾンビ臭がするタオルを、同じ洗濯槽に入れ24時間放置すると、新品タオルにゾンビ臭が移っていました。
また、梅雨の蒸し暑い通勤時の満員電車を想定し、ゾンビ臭がするシャツを着用したマネキンが、新品シャツと接触すると、約10分でニオイが移ってしまうことが証明されました。その伝染力は、まさに脅威といえます。

ゾンビ臭から逃れたい!!その対策は?

ゾンビ臭から逃れたい!!その対策は?

なかなか対処がしづらいゾンビ臭ですが、なんとか逃れる方法はないのでしょうか。

部屋干し臭のニオイ菌は、5時間で増殖

部屋干し臭のニオイ菌は、5時間で増殖

ライオンの調査にもあったように、ゾンビ臭の中でも95.6%のワーママが経験している「部屋干し臭」。その原因は、グラム陰性菌の一種である「モラクセラ菌」と実証されています。湿った環境で増殖しやすく、大好物の水分や人間の皮脂などの汚れを食べながら、代わりに糞のような物質を出します。これがニオイの原因で、約5時間で増えるといわれています。つまり、部屋干し臭を発生させないためには、5時間以内に対処することが重要となります。

速く乾かす、溜めない、詰め込まない

速く乾かす、溜めない、詰め込まない

部屋干し臭を発生させない勝負の分かれ目が5時間であるならば、まずはそれまでに乾燥させることを心がけます。できれば、乾燥機を利用する、ないしは、陽のあたる屋外や通気性の良い場所で、重ねないで干すことにより短時間で乾燥させます。また、洗濯機の洗濯槽に衣類を溜める、濡れたものと一緒に洗濯かごに入れる、大量の洗濯物を詰め込むなどは、大好きな温度・湿気・エサが揃って、ニオイ菌の温床に。日頃から、「速めに乾かす」「溜めない」「詰め込まない」を心がけましょう。

「トップ クリアリキッド抗菌」などで菌を発生させない

「トップ クリアリキッド抗菌」などで菌を発生させない
出典:LION トップ クリアリキッド抗菌

高い洗浄力で人気のライオン「トップ クリアリキッド」シリーズに、2019年1月に仲間入りした抗菌タイプは、ゾンビ臭を発生させない新技術で防臭性能を強化した商品です。高い抗菌効果が24時間持続するので、5時間で増えるモラクセラ菌も防御。また、乾燥しづらい環境下でも、24時間以内であれば、菌が発生しないという洗剤です。「菌をうまない」と謳うこうした洗剤の利用も、ゾンビ臭を防ぐ対処法のひとつです。

オゾン発生器による脱臭・除菌もおすすめ

オゾン発生器を活用してゾンビ臭を撃退
オゾン発生器を活用してゾンビ臭を撃退その②
水中にオゾンを放出してオゾン水を生成する

写真はオゾン水生成も可能なオゾン発生器「オースリークリア2」で行うオゾン水洗濯。

大気中に自然に存在するオゾン(O3)も、脱臭・除菌に効果が高い物質として知られています。反応性が高いO3はO2に戻ろうとする性質があり、そのときに余ったOが、悪臭分子とくっついて反応することで、悪臭が分解されます。特に、人間も含めた動物臭に効果が高く、臭いを元から分解するので、衣類に発生したゾンビ臭などにも効果が期待できます。また、薬品などを使っていないため、安全な物質といえます。さらにオゾンは、除菌効果も認められており、オゾン発生器を利用することで、ゾンビ臭の対策にもなります。空気清浄機が、室内に漂うニオイを除去するのに対し、オゾン発生器は、カーペットや衣類などに染みついたニオイを根本から分解するので、ゾンビ臭対策としてオゾン発生器を利用している一般の方も少なくありません。

梅雨どきは要注意!これだけは意識したい洗濯時のコツ

梅雨どきは要注意!これだけは意識したい洗濯時のコツ

ゾンビ臭を発生させないために、日頃からどのようなことに注意をするとよいのでしょうか。特にこれから梅雨を迎えるにあたり、覚えておくと便利なコツをご紹介します。

通気性のある洗濯かごに入れる

通気性のある洗濯かごに入れる
出典:キナリノモール「梅雨にも嬉しい通気性!モイリーのランドリーバスケット」

洗濯物は、なるべく通気性の良いかごに入れておき、溜まらないうちに洗濯をするようにしましょう。溜めない、詰め込まない、濡れた物を一緒にしないが鉄則です。
※通気性の良い洗濯かごに変えるだけで本当に全然違いますので是非試してみて下さい。

40℃以上の熱めのお湯で洗う

40℃以上の熱めのお湯で洗う

水温が上がると衣類の汚れも落ちやすくなり、また、部屋干し臭の元であるモラクセラ菌は約60℃で死滅するといわれています。60℃以上に湧かしたお湯に10分ほど浸けるだけでも効果はありますが、難しければ、40℃のお湯に塩素系漂白剤を混ぜて浸け置き洗いをすると、同程度の効果が得られます。

濡れたままでアイロンをかける

濡れたままでアイロンをかける

高温で菌を死滅させる手段として、脱水後にアイロンをかける方法もあります。速く乾燥させることもでき、フェイスタオルなら160℃から200℃で5分ほどで乾かすことができます。

オゾン水で洗濯する

オゾン水で洗濯する

オゾンを水に溶かし込んだオゾン水で洗濯をすると、オゾンの殺菌力でほぼすべての雑菌が死滅します。オゾンは殺菌効果と安全性が高いことで知られています。雑菌を分解したあとは酸素に戻って完全無害化し、残留性もありません。最近では、オゾンを利用したクリーニング店などもどんどん増えています。
オゾン水で洗濯をすると、洗剤を使用せずにゾンビ臭を撃退できるので特に化学物質過敏症などの人には大変おすすめです。

オゾン水についてもっと詳しく知りたい人方は「オゾン水の特徴」をご覧下さい。

干す場所は部屋の中心がベスト

干す場所は部屋の中心がベスト

部屋干しに最適な場所は、干す部屋の中心部です。部屋の壁側は、洗濯物の湿気がこもりやすいので向いていません。部屋の中に干せない場合は、換気扇のある浴室がおすすめです。

洗濯物同士の隙間を空ける

洗濯物同士の隙間を空ける

洗濯物を干す場合は、なるべく洗濯物同士の隙間をつくり、風通しを良くするようにします。扇風機やサーキュレーター、エアコンなども適宜利用しましょう。速く乾燥させるために、洗濯物はなるべく広げて重ならないようにします。シャツ類は、ボタンをはずして襟を立ててハンガー掛けに。ズボンやスカートは筒干しに。パーカーは逆さ吊りして、身頃と両袖を別々のハンガーにかけると速く乾きます。

ゾンビ臭まとめ

洗濯時の悩みの種である「部屋干し臭」「干し忘れ臭」「戻り生乾き臭」などのゾンビ臭。その原因は、ニオイ菌と汚れです。温度・湿気・汚れが大好物のゾンビ臭は、完全に撃退するのは難しいものの、日頃のちょっとした注意や干すときのコツなどを心がけることで、大幅にその発生を抑制できます。

また、そもそもゾンビ臭をうませない洗剤や、オゾン発生器なども効果が期待できるので、ゾンビ臭に悩んでいる場合は、ぜひ使用を検討してみましょう。

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